3月17日の岐阜市議会での質疑応答、岐阜競輪場の初心者ガイダンス閉鎖が決定的に。
2025年3月末、岐阜競輪初心者ガイダンスが閉鎖に
岐阜競輪場、初心者ガイダンスとは
2008年11月の地元岐阜競輪で引退した元競輪選手の47期生北村嘉之さんとアシスタントの、いちのめぐみさんが、2008年12月から初心者の方も気軽にご来場いただける環境作りのために設置したガイダンスルームです。
初心者ガイダンスの入口は、こんな感じです。(引用元:嘉兄&めぐみんの『九人の侍』岐阜FⅠ本場開催!より)
Amebaブログ 嘉兄&めぐみんの『九人の侍』
公になった閉鎖の理由
公の発表では、閉鎖の理由を利用者が伸び悩んでいたこととしています。閉鎖を2025年3月17日の市議会で、堀田信夫議員(共産)の一般質問(後述)に対して市が明らかにしました。
2024年からミッドナイト競輪開催
岐阜競輪場では、2024年5月からミッドナイト競輪が、7月からナイター競輪が新たに開催されました。多額の収益をあげることができるミッドナイト競輪は、無観客ですので初心者ガイダンスを開くことができないでしょう。今後ミッドナイト競輪での開催を増やすのならば、日中の開催は減るものとし、これが利用者減少につながったようにも思えます。
2025年4月にオールガールズクラシック開催も
4月25日から27日、ナイター競輪でオールガールズクラシック(GⅠ)が開催されます。全レースガールズケイリンということで、普段競輪をされない、もしくはネット投票のみで旧来の紙の車券購入をしたことが無い方も来場されるのではないでしょうか。そんな時に教えてくれる場所に最適なのが初心者ガイダンスなのに、「先月閉鎖になりました」でいいのでしょうか。
多くの競輪ファンから閉鎖を惜しむ声
閉鎖のうわさが立ち始めたころから、多くの競輪ファンが存続を求めて岐阜市に請願されていました。
中に入った瞬間、競輪愛を感じました。そういうのってすぐわかります。各地の競輪場を訪れましたが、こんな初心者ガイダンスルームはありませんでした。
北海道から来るのは3回目。初めて入ったこの「場所」が残るなら、きっとまた来る理由の一つになるでしょう。#北村嘉之 #いちのめぐみ #岐阜競輪場 pic.twitter.com/KfJDPrkrNw
— ちゃとら (@bluesy_ed) March 8, 2025
自治労連との交渉で岐阜市はガイダンスを閉鎖した理由を初心者の来場が少ないからといいます。岐阜市はガイダンス職員個人のSNSに制限をかけました。岐阜市はネットでの収益があるので必要ないと説明しました。競輪をもっと盛り上げたいとファンの人たちと作ってきたものを岐阜市は失くしました。
— 自治労連岐阜県事務所 (@jitirourengifu) March 4, 2025
岐阜競輪場初心者ガイダンスルーム閉鎖に続いて、ぎふチャン ラジオで放送されていた北村さんの番組「嘉兄のしゃべりまくり」までもが、今月で放送終了、、、😭
ラジオは聞けなかったけど、いつもお知らせ楽しく拝見していました😢 https://t.co/MeTITyKgIh— 一ノ瀬鮎夏 (@AYnyan15) March 12, 2025
岐阜市議会質疑応答
3月17日岐阜市議会。
発言者 堀田信夫議員
内容 競輪事業及び会計年度任用職員の処遇について
(引用元:岐阜市議会 3月定例会の概要(日程表、議案、請願・陳情文書表、意見書・決議、議案等に対する賛否の状況等)発言通告者一覧より)
競輪事業および改定任用職員の処遇について
堀田信夫議員の質疑(一部抜粋)
初心者ガイダンスルーム廃止について伺います。初心者ガイダンスルームというものは、競輪にお見えになった初心者に車券の買い方、競輪の魅力を伝える取り組みとともに、ギャンブルなんだよ、これに依存したら駄目だよという対応などを主なる目的として、平成20年に開設をいたしており今日に至っておりますが、17年間で、このガイダンスに対して廃止されるのではないかという噂のような状況になりまして、いろんな声が飛び交っております。
簡単に紹介したいと思います。自分が岐阜競輪を訪れる楽しみの一つに、ガイダンスがあった。車券が外れても、競輪が楽しかった。また行きたいと思わせてくれるのが、ガイダンスであった。興味深いのは、こういうご意見です。岐阜競輪に来られたお客様に、レクチャー、アドバイス。本場や他場に出走する地元選手や上位の選手情報を発信。さらに、岐阜市の観光や文化など、多岐にわたり教えてくれる。ガイダンスの中にはいろいろな競輪に関する情報が貼り出してある。魅力的だとおっしゃっておられます。
もうひとつ(紹介したいと思います)。私もスポーツ好きな方なんですけど。野球・サッカーに代表されるプロスポーツは映像でもいいんだけれども、やっぱりそれでも生観戦で味わう競技自体の魅力とそれを盛り上げるファンサービスの充実で支えられていると思う。(中略)競輪も、プロスポーツの一つであるわけで、ファンサービスの低下につながるのではないか。ガイダンスを閉鎖するという事は、プロスポーツとしての競輪を否定することに等しいと思われ、情勢どころか衰退につながる恐れもある。初心者の来場者が少ないのではなくて、それを増やすための努力が足りないのではないか。生観戦の魅力、醍醐味を感じてもらってリピーター客を増やそうとする意識はないかといった声が上がっています。
ファンの方が競輪場や岐阜市の方に問い合わせるすると、今この瞬間も、「まだ検討中です」。我々には、「4月から廃止です」。その方向でこの間も精読受けましたが、ファンに対しては「まだ検討中だ」。もうあと半月ですよ。いったい、正式発表はいつと心得てらっしゃるのかお答えいただきたいと思います。
そしてこのガイダンスを廃止した、初心者に対するアドバイスはどのようになさっていくのかお答えいただきたいと思います。
そして廃止に伴って、ここで働く職員の方の労働条件では重大な変更も伴ってまいります。伺うと、「ガイダンスは廃止の方向だよ。」と、ダイレクトに従事者に伝えられたのはつい先日の先月の2月に入ってからだというのです。いかにも唐突。本庁で勤務する会計年度任用職員の場合には、この間精読で伺いました。毎年毎年会計年度は、来年引き続き仕事やってもらうかどうか、「あなたの意向はどう?ヤル気ある?岐阜市はこうやって考えておるよ」こういうやりとりを秋口にやるそうです。秋口、9月か10月遅くても11月まで。ところが、来年度4月やるかどうかということを2月に入ってから。これはないでしょう。いかにも唐突。どうしてこんな直前になったのかお答えいただきたいと思います。
もう一つ見逃せない問題があります。この間、この方々と管理者は、行政部も含めて、話し合いをされております。いわゆる断行と仰っておられますけれども、ここに弁護士を代理人として用意されました。労使の話し合いの場に管理者が弁護士を同席して話し合いをすることは私は聞いたことがない。前代未聞です。なぜ弁護士を代理人としたのか?かかる費用はいくらだったのか?費やした費用、今後費やす費用、明確にお答えいただきたいと思います。
廣瀬悟行政部長の答弁(一部抜粋)
競輪事業におきましては、コロナ禍を経て競輪場への来場者数は減少しているものの、競輪事業の売り上げは増加しており、取り巻く環境は大きく変化しております。岐阜市市営競輪の現在の売上の構成比は、岐阜競輪場に来場されて車券を購入される方が約2パーセント。インターネット投票で約75パーセントとなっており、今後もインターネット投票が伸びていくものと推測されておりますことから、本市といたしましてもバンク照明設備の整備により、ナイター競輪やミッドナイト競輪の開催などインターネット投票が中心となるレースの開催に向けた対応を行っております。
一方、長年岐阜競輪場にご来場くださるファンの皆様に対しましては、競輪選手のスピードを直に体験頂けるよう競輪場でレースが開催される際の二階席の解放、臨場感あふれる大型マルチビジョンの設置、AIによる予想サービスなどファンサービスを行ってきております。
また、利便性の向上の為、岐阜駅と競輪場を結ぶ無料シャトルバスの運行、さらには集客の拡大を図る為、令和4年度から入場料の無料化に踏み切るなど、様々な取り組みを続けてきております。
さらに記念競輪、特別競輪のビッグレース開催時や毎年秋に開催するサイクルフェスティバルの利用、ファン向けイベントを開催し既存のファンのみならず家族で来場できる催しを企画し、地域に親しまれる競輪場になる様取り組んでおります。
なお、平成23年度以降、岐阜競輪場では特別競輪の誘致がかなわず、地元競輪ファンの皆様にトップクラスの競輪選手の勇姿をお見せすることができておりませんでしたが、令和3年度、令和5年度、令和7年度に3つの特別競輪の誘致に成功したところであります。
とりわけ、施設面におきまして、老朽化したバックスタンドの解体および新管理棟の整備に加え、全国初の試みとして管理棟内に宿泊機能を有した女性専用エリアを設け女性選手の滞在環境を整えました。このことも岐阜競輪場の新たな評価となり、ガールズケイリンの中で最も格式の高い特別競輪であります、第3回オールガールズクラシックGⅠの誘致につながったものと考えております。
その他バンク内に照明設備を整備し、新たな開催形態であるナイター競輪やミッドナイト競輪が今年度より開催が可能となっており、ナイター競輪においては(えんし?)照明により新たな競輪場の魅力を発信しイメージアップを図るなど、新規ファン層の開拓にも注力しております。
さらには令和5年12月に締結した公益財団法人日本自転車競技連盟との連携協定に基づき自転車競技の魅力を伝える新たな手法により、競輪に興味を持って頂く層の土台を進めている所であります。そのような競輪事業を取り巻く環境が大きく変わる中、ファン層の拡大の為の初心者向けの事業として平成20年12月に設置いたしました初心者ガイダンスルームにつきましては、コロナ禍以降利用者が減少したことに伴い令和3年度から全国の競輪場の状況や近隣場の動向などを調査し、検討を重ねていたところであります。
令和5年度には、利用者が年間34人、月換算3人の利用に留まっておりますことから、初心者を対象とした事業といたしましては経営上の観点から見直しが必要と判断いたしました。ガイダンスルームの廃止の公表が、新年度予算の公表に関わる物でありますことから議会の審議を経て公表させていただくものと考えております。
なお初心者ガイダンスルームで行っておりました車券を購入する際のマークカードの書き方、投票方法などの初心者へのレクチャーに関しましては、従来通り窓口業務の職員が対応するほかリーフレットの作成や初心者向けのパネル展示などを行ってまいります。またホームページをリニュアルし、魅力ある情報発信を行うことで来場いただくファンの皆様に楽しんで頂けるよう周知を図ってまいります。
次に「廃止の告知について」のご質問にお答えいたします。9月頃の会計年度職員へのアンケート意向調査において順次面接を行ってきております。廃止につきましては、当該事案は新年度予算に関わり、また雇用に関わることでありますので任期満了となります年度末より約2か月前の2月3日の個別面談時に事業の廃止についてお伝えしております。
初心者ガイダンスルームにおいて、業務に携わっていただいております2名の岐阜競輪会計年度職員におきましては、一般窓口の最前線としてマークカードの書き方や、投票方法のレクチャーのほかステージイベントの司会進行など競輪事業の長きにわたる貢献に感謝しているところであります。競輪を愛する2名の気持ちは他の競輪場で働く、会計年度任用職員と同じものがあると感じておりますことから、初心者ガイダンスルームは廃止となりますが、今後は岐阜競輪会計年度任用職員として引き続き岐阜競輪場で活躍頂けるよう職種替えを提案させていただいております。
岐阜競輪場で弁護士と委任契約を行った経緯についてのご質問にお答えいたします。令和6年から労使関係の対応として労働関係に精通した弁護士に委任しております。これは、事案の対応過程において雇用条件のほか労働関係法の解釈など専門性が高い要望に対し、職員のみの対応が困難になってきたため、適正な労使関係の確保の観点からその分野に精通した弁護士と委任契約を締結したものであり報酬を実施しております。
その報酬納額としましては、支払い済みとして約96万円を支出しております。
堀田信夫議員の再々質疑(一部抜粋)
今この段階で、半月ですよもう。4月からガイダンス閉鎖、それはないと思う。ファンに対しても、そこに働く人たちに対しても。お役御免でね、所払いのようなそれは使い捨てみたいなやり方はよろしくないと思う。
そして、費やした弁護士の費用ですけどね。この労使の話し合いの場に弁護士を用意してかかった費用がこの間、95万1690円、団体交渉の立ち合いで33万、相談料が26万。まだこの先3月分を70万で160万払う。信頼関係というか、一緒の仲間でしょ。まだ紛争にも係争にもなってないのに弁護士頼んで莫大な金を払う。ありえない。信頼関係を傷つけていると私は思います。
だからちょっと見送って。市長、4月廃止を。
それから部長。経済産業省や、公益財団法人JKAなどに事前協議を行っているかどうか。廃止について。それをお答えいただきたいと思います。
柴橋正直市長の答弁(一部抜粋)
初心者ガイダンスルームを廃止するにあたり、近年のガイダンスルームの使用実績や全国のガイダンスルームの設置状況を勘案した結果、経営上の観点から廃止するとしたことと報告を受けており、私もそれを了承とさせていただきました。
廣瀬悟行政部長の答弁(一部抜粋)
事前に協議を行っております。
(引用元:岐阜市議会 議会中継 令和7年3月定例会 ー 3月17日 質疑より)
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