2023年7月13日施行された性的姿態等撮影罪について
各都道府県の条例で対処したものが、新法施行で全国で取り締まり対象に
施行された7月13日から1日後、14日までに群馬県と福岡県で性的姿態等撮影罪の適用で2名が逮捕されています。いずれも名前が公開されていますね。3年以下の拘禁または300万円以下の罰金と、厳しくなりました。従来の各都道府県迷惑行為等防止条例違反での逮捕であれば、初犯ならば即日釈放されて不起訴も考えられましたが、今回の新設によりそんな簡単に警察は家に帰してくれない事でしょう。
今後盗撮行為に対する取り締まりがどのようになるかをまとめてみたいと思います。管理者は法律の専門家ではありませんので、この記事の内容に誤りがありましても責任とれません。ご了承ください。
航空機内でCAを盗撮した場合
新設された理由の一つとして有名なのは、旅客機内でCAさんが盗撮被害を受けたという事件。どの都道府県の上空で盗撮されたかによって、どの都道府県の条例が適用されるのかが違います。その盗撮事件発生時の上空はどこだったのか、調べる必要がありました。今後は、全国単位で性的姿態等撮影罪が適用されるので、調べる必要はないですね。
では、国際線で日本以外の上空だった場合はどうなるのでしょうか。その国の法で裁かれるかというとそうではなく、性的姿態等撮影罪で裁かれます。つまり、日本以外の上空でも摘発されます。
盗撮しようとしたが機器の電源が入っておらず、録画されていなかった場合
駅のエスカレーターでスカートの中を盗撮しようと、小型カメラを忍ばせたが、操作ミスでカメラの電源が入っていなかったり録画状態になってなかった。また、miniSDカードが上手く挿入されていなかった為に動画撮影ができていなかった場合などです。今回新設された、性的姿態等撮影罪は、未遂であっても処罰されます。
盗撮動画をネット販売するとどうなるか
自分が盗撮した動画を他の人にも見せようとか、ネットで販売しようとした場合にはどうなるでしょうか。拡散するつもりで盗撮動画を保管していた場合、2年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金になります。特定の相手、少数の相手に盗撮動画を渡した場合、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金となります。
ネットで販売すると、不特定多数の人に拡散することになりますので、さらに重い罪となり、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金となります。
ライブストリーミングで盗撮動画を放送した場合
ライブストリーミングで放送した場合は、陳列したことになりますので、この罪が適用されます。3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金となります。そうだと知っていて、その放送を視聴し録画した場合も適用されます。また、未遂でも罰せられます。
撮影罪新設による今後の予想です
罪を重くしたところで盗撮をしようとするものが減少していくのか?と、聞かれれば、ある程度の効果はあるものの絶大な効果はなさそうに思えるのですが、どうでしょうか。カメラが個人でいつでも撮影できるようになった時代、私の知る限りでは昭和50年代(1970年代後半あたり)から盗撮雑誌があり、多数の盗撮が掲載されていました。そのような盗撮画像を、女性の性器画像以上に好きな人もいますので、人の性癖はどうしようもありませんよね。
自分で撮影するのはやめて、昔撮影したもので我慢しようというのもわかります。我慢できる人ならばいいのですが、盗撮行為に興奮を覚えて撮影したものはどうでも良いという変わった性癖の人もいます。そういう人が一番かわいそうなんです。今後しばらくは、新法成立の効果で逮捕者が実名報道され続けるのではないでしょうか。